前回のブログでは、プラシーボ効果が
いかに強力であるかを示した研究を紹介しました。
では、そのプラシーボ効果を利用して治療に活かすべきなのでしょうか?
例えば、副作用が心配でお薬を服用することに抵抗がある方に対して、
偽薬を「副作用のない治療薬です」と偽って
お渡しするという行為を治療として良いのでしょうか?
偽薬ならば副作用の心配はありませんし(ノーシーボ効果が出る可能性はあります)
プラシーボ効果で症状が改善されるかもしれません。
結論からいうと、そのような行為は倫理的に許されません。
なぜかというと、患者さんに嘘をつくことになるからです。
いかに患者さんのためを思って行われた行為だとしても
患者さんに嘘を伝えることはできません。
当然のことですが、患者さんは真実を知る権利があります。
一昔前は、ガンの診断を患者本人に告知をしないことが
美徳とされた時代もありました。
しかし、現代の医療ではそのような行為は
倫理的に許されません。
患者は真実を知る権利があり、その知識をもとに
自身で「何をするべきか」判断ができなくてはなりません。
たとえ家族であってもそうですが、たかが第三者である医者が
「この人には、これが最適である」などと
勝手に判断するなどということはできません。
あくまでも医師が患者に対して行えるのは提案であって、決断ではありません。
真実を伝えた結果、患者さんが「知りたくなかった…」と
思われてしまうかもしれません。
しかし、現代の医療においては
患者さんに「知らせない」という行為は認められません。
偽薬が治療薬であると「嘘」を伝えるなんて
もってのほかです。
治療を行う上で、医師と患者の
お互いに対する信頼は非常に大切です。
それが理由で、偽薬を治療薬であると偽って
患者に渡すことは、治療として認められません。
プラセーボの治療が、臨床において有意義なものかを
検証した研究があります。
これを次のブログ記事で取り上げみようと思います。
舌痛症、非定型歯痛、非歯原性疼痛
神経障害性疼痛、三叉神経痛、顎関節症、
原因不明の痛みや違和感でお困りの方は
当院までご相談ください。
10月から福岡でも診療を始めました。
次回の診療日は 12/23(月)となります。
ご予約、患者様の紹介をご希望の方は
つきやま歯科医院 (天神) までお問い合わせください。
2025年の年明けごろから大阪での診療も開始する予定です。
こちらは12月初旬に詳細を公開できるようになると思います。
さらに、2025年の春頃には名古屋でも診療を開始します。
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あんどう歯科口腔外科:www.ando-pain.jp
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